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上越ケーブルビジョン株式会社 様
新潟県上越市を拠点とする、上越ケーブルビジョン株式会社様(以下、JCV様)は、1986年の開局以来、市町村合併や住民ニーズなどに応えながらサービス提供エリアを拡張されてきました。2008年からは上越市の南側に隣接する妙高市との共同プロジェクトで、妙高市全域にFTTH網を敷設して、テレビ放送とインターネットのサービス提供をスタート。その設備機器として弊社の「BXシリーズ」が採用されています。
CATV局のFTTHによる、サービス提供エリアの拡張をスムーズに。
業種 | |
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業務 | |
製品 | |
ソリューション・サービス | FTTH伝送システム |
解決したい問題点
妙高市全域にFTTHによる情報通信基盤を整備。超高速インターネットおよび多チャンネルサービスの提供を実現。
- ブロードバンド、地デジ、多チャンネルなど、住民ニーズに応え得る情報通信基盤を整備したい。
- 積雪や台風等の影響を受けやすい山間部におけるテレビの難視聴を解消したい。
- 一部エリアのみで展開しているCATVサービスを市内全域に拡げ、市内の情報格差を解消したい。
- 自治体と連携し、官民連携でFTTH網によるCATVサービスの提供エリア拡張を実現したい。
今回JCV様がサービス提供エリアを拡張した新潟県妙高市は、2005年に新井市が妙高高原町と妙高村を編入して誕生。市街地である新井地域については、すでに1989年にJCV様がCATVサービスを開始していました。それに対し、妙高高原地域および妙高地域は、通信環境としてADSL網が全域に整備されているものの、基地局から距離が遠いエリアが多く、高速ブロードバンドとはいえない状況。また、山間部が多いことから、テレビ放送も雪や風の影響を受けやすかったといいます。
そこで、すでに新井地域にサービスを提供しているJCV様と妙高市が共同プロジェクトを組み、妙高市全域にFTTHネットワークを敷設して、インターネット接続サービスとテレビ放送サービスを提供することになりました。そして、2008年よりFTTHの敷設工事が完了したエリアから順次サービスを開始しています。
ソリューション
将来のさらなるサービスの拡充に備えて、BXシリーズを採用。
FTTHの敷設にあたっては、JCV様の開局当時からお付き合いのある弊社に声を掛けていただきました。今回のプロジェクトは、光ケーブルを使ってインターネットとテレビ放送を配信することから、設備機器にはギガビット光アクセス装置「BX8000」および、光センタ装置「BX9000」をコアにした、CATV志向のシステムを提案。JCV様で検証の結果、採用を決定していただくことになりました。
JCV様の取締役営業本部長の丸田健一様、技術部技師長の米川晃様に、FTTHネットワークによるCATVサービスのメリットについてうかがいました。
「加入者の皆様に先進的なサービスを提供していくには、やはり情報基盤には広帯域のFTTHが望ましいと考えています。FTTHであれば、たとえばBSデジタル放送もパラボラアンテナやSTBを設置しなくてもご視聴いただけますからね。今回「BXシリーズ」を採用したのは、将来的にプライマリー電話サービスの提供も構想にあり、それに対応できるということも大きな理由でした。」(丸田様)
FTTHにすることによって、テレビもインターネットも安定したサービスをお届けできるようになったと思います。とくに妙高市の場合は標高の高いエリアが多いため、雷の影響を受けやすく、同軸ケーブルですと伝送路トラブルの原因になることも。その点、FTTHであれば、伝送路上に電気機器が必要なく、確実に信号が各家庭まで届くので安心ですね。」(米川様)
導入効果
2009年内に妙高市全域でサービススタート。
- 妙高市全域に、超高速インターネット通信網とテレビ放送網を同時に整備できた。
- 山間部のテレビの難視聴が解消し、地デジやBSデジタル放送等も視聴できるようになった。
- コミュニティチャンネルの開局により、市と住民のコミュニケーションが活性化した。
- エリア拡張に伴い、CATVサービスの加入者が増加した。
- 将来のプライマリー電話サービス構想にも対応できるようになった。
妙高市全域へのFTTHネットワークの敷設は2009年内に完了し、併せてCATVサービスもスタートの予定です。これにより、妙高市のいずれのエリアにお住まいの方でもJCV様に加入すれば、100Mのインターネット接続サービスに加え、地上デジタル放送、BSデジタル放送、CSデジタル放送などのテレビ放送サービスがお楽しみいただけるようになります。また、2009年1月には妙高市のコミュニティチャンネルとして「妙高チャンネル」も開局。市民も多数出演する地域情報メディアとして、早くも評判を呼んでいます。
現在は妙高市が中心となって、CATVサービスの啓蒙と加入促進に努めており、加入状況も上々とのことです。
今回のプロジェクトは、官民連携でFTTHを敷設してCATVサービスを提供するという、全国でもまだ類の少ないケースであり、情報通信基盤が未整備の他地域にとっても良いモデルケースとなるものと思われます。
今後の展望
新たな情報通信基盤に大きな期待を抱いています。
妙高市役所
JCV様と共に今回のプロジェクトを推進した、妙高市役所の皆様にもFTTHによるCATVサービスが市民の皆様にもたらすメリットについてうかがいました。
企画政策課 情報政策係 係長
高橋 正一 様
「市民の皆様に情報を発信するメディアとして、これまでは広報誌等の紙メディアと市役所のホームページがありました。それにテレビの『妙高チャンネル』が加わったことで、行政施策の浸透や理解が早まるのではと期待しています。また、同チャンネルの番組内に、幼稚園・保育園での園児の様子を撮影・放送するコーナーがあるのですが、すでに保護者の方々から大きな反響をいただいています。こうした独自の番組づくりをはじめ、さまざまな手法で加入促進に努めていきたいと考えています。」
企画政策課 情報政策係 主事
真田 賢司 様
「山間部までFTTHが通ったことで、市の情報通信基盤が整いました。まだ技術的な課題はありますが、いずれはお一人暮らしの高齢者世帯と市役所をWEBカメラで結んで、ご機嫌伺いや安否確認を行うなど、いろいろな行政サービスに活用できるインフラができたと思います。」
企画政策課 情報政策係
堀川 政利 様
「『妙高チャンネル』のほとんどの番組は、私たち職員が企画から構成、撮影、編集までを行っています。拙い点は多々ありますが、そのぶん親しみを持っていただけるのではないでしょうか。市民の方々にもできるだけ多く番組に出演していただいて、みんなで盛り上げていきたいですね。」
システム図
上越ケーブルビジョン株式会社 様
新潟県の上越市および妙高市を中心としたエリアに、放送サービスとインターネット接続サービスを提供されています。地域情報を提供する『JCVコミュニティチャンネル』のほか、火災等の緊急情報をいち早くお知らせする『文字放送』、市内のライブカメラから各地の天気や道路情報をお届けする『道路情報・お天気情報チャンネル』とコミュニティチャンネルが充実。インターネット接続サービスでは、光通信による「光ギガ」から初心者向けの「てはじめ」まで多彩なコースを設定。また、地域コミュニティサイトとして『JCAN』を運営しており、加入者から同サイトに公開された映像や画像をコミュニティチャンネルで放送するといった通信と放送を融合したサービスにも取り組まれています。
- 所在地:本社/〒943-8522 新潟県上越市西城町2丁目2番27号
- TEL:025-526-2111
- URL:http://www.jcv.co.jp/
- 設立:1984年(昭和59年)12月14日
- 事業内容:1. ケーブルテレビ網を利用した放送サービス、2. ケーブルテレビ網を利用したインターネットサービス、3. ケーブルテレビ網を利用したIP電話サービス