Breadcrumb navigation

IEEE802.11ah社内検証結果

uM350R IEEE802.11ah社内検証結果

当社uM350RのIEEE802.11ahの親機の機能を活用し、子機(他社メーカ)との通信で速度、距離を計測するため、
以下の3つのケースで検証を実施しました。

  • uM350Rは子機機能の実装を予定しています。(2025年12月末予定)
検証① IPカメラを使い、屋内施設フロアまたぎでの映像伝送を確認
検証② 親機(uM350R)をビルの高いところに設置した場合の通信距離を確認
検証③ 見通しが良い場所、河川での通信距離を確認

検証結果は以下となりました。

検証結果(サマリー)


検証①

<場所>当社フロア内、1階~4階
<検証装置>
親機:uM350R
子機:Askey製品 CAM2301
<測定方法>
Askeyカメラを廊下に設置し、映像を確認。
<結果>
フロア跨ぎ(3フロア)でカメラ映像が閲覧することが出来た。


IEEE802.11ah対応のカメラとクライアントPCを持ち、各エリアでiperfにて速度測定(Transfer,Bitrate)を実施。
※uM350Rは4Fフロア内に設置した状態です。
※表に記載の「距離」は直線距離のことを意味しています。

<uM350Rパラメータ>
・送信出力   :100%
・転送レート  :auto
・バンド幅   :4MHz
・Duty Window :10秒

<802.11ah対応カメラ>
機種名: Askey製品 CAM2301


検証②

<場所>ビルのフロア20階から地上
<検証装置>
親機:uM350R
子機:Silex BR-100AH
<測定方法>
ビルのフロア20FにuM350Rを設置し、離れた子機と疎通確認を行った。
<結果>
直下約80m、横方向に約550mで疎通できることを確認した。


検証③

<場所>見通しのよい多摩川河川敷にて実施
<検証装置>
親機:uM350R
子機:Silex BR-100AH
アンテナ:ポールに地面からの高さ2mに固定
<条件>
親機/子機共に以下を設定
送信レベル100%
Windowサイズ:10秒
MCS:Auto
<測定方法>
子機を起点にAPを100mずつ離していき、各距離における上り下りの通信速度(ピーク)、電界強度、MCSを測定。
パケットはiperfより送受信。
<測定結果>
500m疎通出来ることを確認。





<速度結果>
100m程度の距離:約1.2Mbps~約2.0Mbps
300m程度の距離:約1.0Mbps~約1.5Mbps
500m程度の距離:約0.7Mbps~約1.2Mbps





<速度結果>
100m程度の距離:約1.5Mbps~約3.5Mbps
300m程度の距離:約1.2Mbps~約2.5Mbps
500m程度の距離:約0.5Mbps~約1.2Mbps


検証結果考察

検証結果(サマリー)

  • 検証①
    フロアをまたいでもIEEE802.11ahの特性である電波が回りやすいことを確認することができた。
    よって、垂直方向でフロアを移動する搬送ロボットのデータ通信に活用できる可能性がある。
  • 検証②
    IEEE802.11ahの特性である通信距離が長いことを確認することができたが、アンテナ同士が目視で見えないロケーションでは速度は出なかった。
    よって、円状中心点半径550m内の見通しがいい場所では工場施設やインフラ設備、河川・ダムにおいて、映像やデータの通信収集に活用できる可能性がある。
  • 検証③
    IEEE802.11ahの特性である通信距離が長いことを確認することができた。
    よって、円状中心点半径500m内の見通しがいい農畜産物の広大な敷地に設置されたセンサ類のデータ収集に活用できる可能性がある。

動作検証済み子機

  • 上記は当社内での実験結果です。 距離や環境に依存するため、実際の導入時は事前の検証をお願いいたします。